去年まで7年間ねこもり家に居候していたゆたかくん。
彼は今でも定期的にねこもり家にやってくる。
派手にお金で失敗した彼の口座をはなが管理しているからだ。
給料日明けである月初には実家に入れる生活費と自分の小遣いを、ボーナスが出ればその小遣い分を、現金で受け取りににやってくる。
そして、それはゆたかくんにとってかつて一緒に生活していた猫たちに会える数少ない機会でもある。
実家に2匹いるとはいえ、それはそれこれはこれ猫は猫。
ゆたかくんはみんなに会えるのをとても楽しみにいそいそとやってくる。

・・・わけだが、
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・・・おにいちゃんか。

猫の態度はとても冷たい。

ねこもり家にいるころから、なぜか下っ端扱いだったゆたかくん。
誰よりも懸命に猫のお世話をするものの、猫からの視線は絶対零度の冷ややかさ。
完全縦社会のねこもり家階層の中でも常に最下層に位置していた。
それは家を出て行っても変わらぬ模様。
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ちょっとイヤなつっくん。
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すごくイヤなちーちゃん。
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こっち見んな。

ゆたかくんのことを忘れちゃいないが、覚えているからこそこの態度。
もともと猫に好かれる方ではないとはいえ、さんざん世話してきたのにむごい仕打ち。
仕方ないので、ここからはそれなりに仲良かったメンバーにご挨拶。
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あじくんこんにちわ。
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ミラちゃんこんにちわ。
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ニコちゃんこんにちわ。
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ちょ。
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こっち見んな。
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いっくんこんにちわ。
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押し返すな。
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こっち見んな。

みんなはなに助けを求めんな。

ゆたかくんがねこもり家在住の頃からうっすら見えていた「おにいちゃんはぼくらより格下」の気配が今やすっかり定着した模様。
あれほど仲良かったいっくんニコも「お前ごときが抱っこすんな」と全力抵抗。
ゆたかくんが手を離せば、
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背中に乗り上げて
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毛づくろい。
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高みからの景色を楽しむな。

なんでそんなに冷たいの。
前は仲良かったじゃない。
初めて来た営業のおじさん相手より愛想がないってどういうことよ。
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だって。
ねえ。

うちの猫、嫌そうな顔超得意。

仕方ないから帰ろうとしてたゆたかくん。
ふと視線をずらした先で気が付いた。
あっという間に逃げてしまって出てきてくれないと思っていた三毛猫、
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発見。
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見なかったことにして!
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こんにちわ。
メロちゃん。
触っていいかな。
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ダメ!
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ズボ。

ぎゃー!

南無。

全員に会えてご満悦でゆたかくんは帰宅。
メンタル強いから最下層扱いも気にしない。
むしろ猫奴隷であることを喜んでるフシさえある。

まあなんにせよよかった。
猫触れて嬉しかったなら何よりだ。
お金も、破れてしまったあじくんの服も(ミドリちゃんに直してもらう)渡し忘れは何もない。

問題は、
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・・・許さにゃい。

悪化した猫の機嫌だけ。

今月はボーナス月なのでもう一回来ますよとは、とても言えない。