あじくんは今、19歳と半年。
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毎日毎日、昨日の自分が作ったねこもり家の最長老記録を塗り替えている。
その前は、うーちゃんの19歳と2か月が最高だった。
それでもすごいと思ったのに、あじくんは20歳という大台の背中を見つつある。
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いろんなガタもきているが、毛艶はピカピカ。
院長にも「とても19歳には見えない」と太鼓判をもらっている元気な爺あじくん。
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ただ、中身はかなり「老い」が進行しつつある。

あじくんの毎日は、叫びとともにある。
吠えているというのか、わめいているというのか、腹からしっかり出した声を日に何度もあげる。
理由は不明だ。
ご飯で納得することもあれば、抱っこでおさまることもある。
かと思えば、何をしても気に入らなくて、家じゅうを歩き回りながら近所迷惑すれすれの音量で叫び続けることもある。
寝てる耳元でやられると一瞬で覚醒できる音量だ。
気持ちの落ち着かないあじくんに付き合って、はなは寝不足まっしぐらである。

あじくんは1年前から朝晩と薬を飲んでいる。
去年のこの時期にやらかした肝臓の薬と、抗生剤だ。
どちらも小さな錠剤で、飲むことについては特に問題ない。
飲まされるために捕まえられるのが気に食わないだけだ。
なので、先に薬に気づかれるとダッシュで逃亡する。
19歳がこんなに走れるの!?と思うほど見事に走る。
ただ、爺の足なのですぐ捕まる。
持久力はほぼない。
こないだ、あじくんのお気に入りの寝床の下から飲ませたはずの錠剤がいくつか出てきた。
爺だと思って舐めてかかるとこの仕打ち。
今日もあじくんは元気にはなと追いかけっこをしている。

誰かが闘病生活に入ると、なぜか猫のゴハンのラインナップが充実するねこもり家。
なんせ家訓は「生きることは食べること」
なんでもいいから食べてほしい気持ちが行き過ぎて、あれもこれも揃えがち。
けれど。
この秋まではわりと元気で何でもよく食べていたあじくんも、冬が本格化したころから食欲の波が下振れすることが多くなった。
出されたカリカリも、ウェットも、おやつも、ひとなめしてやめてしまう。
大好きなちゅーるでさえ半分も食べれない。
見かねたはなの強制給仕だけで一日が終わってしまうなんてこともあった。
そんな日が続いたかと思えば、急になんでももりもり食べれるようになる。
そうやって、食べムラというには長いスパンの好調不調の波を繰り返す。
いつしか気が付いたころには、不調の波のほうが多くなってきた。
いまはたぶんそんな感じ。

ゆっくりゆっくり、あじくんは老いている。
元気そうに見えても、めちゃくちゃ可愛くても、中身は100歳近いおじいちゃんだ。
いつ何時何が起こっても不思議ではない。
実際、仲のいい院長はあじくんに関してハッキリと「治療をすることが現実的ではない年齢」という選択肢が起こりうる可能性を伝えてくれた。
(ちなみに、ちーちゃんとメケはデブだともはっきり伝えてくれた)
ここまで長生きしてくれただけでも十分感謝もの。
あとはあじくんの天運に任せるのも当然あり。
だが、できるならそんな手間かかるあじくんでもまだ一緒にいたいと思ってしまうんだよ。
難治性の口内炎は、抜歯対応はほぼありえないので痛み止めの注射で対応。
毎日の飲み薬も、本人は嫌だろうけど予防も兼ねているので続ける。
ワクチンも当然打つ。
とりあえず、運命には挑戦状叩きつけとこう。

今夜のあじくんは、ごはん食べたくないあじくんだった。
いつか、それが終わりの始まりだったと気づく夜が訪れるんだろう。
でも、今回はまだ違うと言って。
不調の波が来るたびそう願う。
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甘えん坊あじくん。
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さっきはなに無理矢理ゴハンたべさせられたあてつけのあじくん。
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まだまだ、元気でいてね。