ねこもり家は、築35年というはなと同級生の中古一軒家である。
間取りは4LDK。


でも、実質生活していたのは1階部分の2LDKのみ。
人間も猫も、2階にある2部屋は全く使っていなかった。
019
こんなレベルで。


カーテンだけ吊るしてはあるものの、他には何一つないがらんどう。
隣の部屋も似たようなものだが、まめ避難用のこたつ(通電無し)や、FITSケース群に挟まれる前のキャットタワーが置いてあったりしたこともあり、この部屋よりはまだ使われている。


でも、
はなはこの部屋を第2の猫部屋にしたいと考えているのだ。


そもそも、この部屋は何年も前から猫が破壊した後はなが形だけ取り繕った状態で放置されていた。
今はもう面影すらないが、ここはもともと畳敷きの和室。
壁は土壁、収納は押入れ、天井は突っ張りの効かない吊り天井。


今よりヤングだった猫達がそらもう思う存分好き勝手やってくれた結果。
そして、はなとまーちゃんが「面倒くさい」を理由に長年目をつむった結果。
部屋として成立しないほどの状態にまでたどり着いていた。


爪とぎしすぎて素足どころか靴下でも歩けない畳。
スプレーされまくった土壁は永久に悪臭を放ち、猫が足がかりにした部分はどこまでも粉上に崩れ落ちる。
押入れの襖は貫通し、出入り口の戸襖は骨組みがあらわに。
天袋から天井の3mmベニヤを貫通させ、屋根裏へのルートが確保。
掃除機掛けても掃除機掛けてもたまる土。
換気しても消臭しても臭い部屋。


せめて放置しても問題ない状態で放置しようと思い立ったが数年前。
なんせ、あまりに2階に行かなかったがゆえ、惨状を知った時には後には退けなくなっていた。


まず、
005
押入れの襖を切り刻んで処分し、
014
戸襖を表だけ張替える。
015
ただし雑。


そして、問題の天袋。
どんなにボロだろうと襖をなくして開放するわけにはいかないので、突っ張り棒で襖を開かなくして
017
ぶっとい両面テープでアクリル板を上から張りつけた。
見栄え最悪。
でも、数年たっても突破されてないところを見ると、猫の限界は3mmベニヤと3mmアクリル板の間にあるらしい。


お次は壁。
スクレイパーと霧吹きで土壁はがし。
床に新聞紙を敷きつめて、霧吹きで土壁をしっかり湿らせる。
その後は、ひたすらスクレイパーで削る削る削る。
それを6畳間1周やった。


そしてあらわれた石膏ボード。
壁紙かペンキか迷った結果、ねこもり家はペンキを選択。
理由は、シッコされたあと拭きやすいのはペンキの気がしたから。


石膏ボードに下地用シーラーを塗り、ひたすらペンキを塗りつける。
が、マスキングが雑なので、
012
予定外のところもホワイティング。


さらに。
当時真冬にやったがために、
008
塗れども塗れどもひび割れるペンキども。
011
乾いた先から汚す猫ども。
009
よく見ると汚れが足跡になってるのが切ない。


細かいところはキニシナイ。
気にしてなんてイラレナイ。
最後の大仕事は、床の処置。


畳はまーちゃんと2人がかりで庭に下ろして処分。
そして、畳の厚み分減ってしまった床の高さは、根太を打って合わせることに。
ホームセンターで木材買ってきて、根太用ボンドと釘で床に打っていく。
あいた隙間には、断熱材のスタイロフォームを大きさに合わせてカットしてはめ込む。
根太の上には厚み1.8mmのコンパネ。
その上には、仕上げとしてウッドカーペッドを引いた。
006
遠目に見ればわからないが、
020
近くで見れば、コンパネ丸見え。
021
はなの指1本分くらい1周ぐるりとあいている。


数年前、ど素人がインターネッツを駆使して、この状態までは持ってきた。
細部はともかく、埃も土も飛び散らないし、シッコ臭もしないし、危なくもない。


でも、おかげで何の魅力のなくなってしまったこの部屋。
猫が寄りつかなくなってもはや何年も経過している。
今更どうすればこの部屋を猫部屋に変えられるのか。


次回 材料調達編。
ビフォーアフターの音楽はセルフで脳内補完しつつお楽しみください。


おまけ。


末弟ちーのビフォーアフター。
DSC_1212
ビフォー。
067
アフター。


詐欺レベル。