夕食後。
今日も今日とてたいしたオカズではなかったが、お腹も満たされ足はぬくく猫惰眠中。
これでいいの、十分なの。
小さな幸せを噛みしめる小市民ねこもり家。


「なんにもないのが一番幸せ」


なのに。
ふと振り返れば、
013
あいつのやる気がMAX。
012
やるのか、おい。
014
やれるのか、おい。


やらないで、お願い。


止めようと伸ばした手はむなしく空を切り。
重量級のロケット弾ちーは爆音をたてて発射。


廊下を走り、階段駆け上り。
そして聞こえる誰かの悲鳴。
聞こえないけどわかるロケット弾の嬉々としたオーラ。


・・・なんにもないのが、一番、幸せ・・・。


20分後。
ずいぶん前に静かになってたわりには、遅いご帰宅ちーちゃん。
その足取りは踊るように軽やか。
016
ばりばりばりばり。


…ねえ、何してきたの?
017
ぼくちょうまんぞく!


ねえ、何してきたの?!


2階に行ったら、兄姉猫が肩寄せ合って隠れてた。
末っ子がやんちゃで、なんかもうほんとごめん。