Q ねこもり家で1番病院と縁がないのは誰か。
A ルナ様。
年に1度の予防接種と、生後8カ月でやった避妊手術。
通院経験はわずかにそれだけ。
風邪もひかない。
下痢もしない。
怪我するようなまぬけでもない。
健康体代表ルナ様。
今回、同腹姉妹のライライに心筋症が見つかったので、人生初の日帰り検査入院を体験することになった。
心筋症の理由が遺伝であると確定しているわけではないけれど、そういう説があるのも事実。
実際、心筋症で亡くなったももんちの同腹兄弟のうーは、同じように心筋症を持っていた。
できるだけ早くに検査して、状態を知っておくのはけして悪いことではない。
内容は心筋症組のライライやうーがしてるのと同じ、超音波のエコー検査とレントゲン撮影。
これで心臓の状態をチェックする。
ただ、人生で1度も、健康診断どころか何かの検査すらしたことないルナ様。
あまりにもカルテにデータがないので、ついでに血液検査も追加。
もしそこで何か引っかかれば、勝手に検査を追加して調べてくださいとお願いした。
うちの先生、わりとおおらかに対応してくれるタイプ。
それに、若く見えても、ルナ様だって今年12歳。
十分ご高齢だ。
実は見えないところに不調のひとつふたつあってもおかしくないだろう。
そう考えれば、これはいい機会かもしれない。
ルナ様は怒るだろうが、我慢していただこうと思っている。
朝。
堂々とキャリーを持った状態で、いつもの場所で眠るルナ様を訪ねる。

ルナ様おはよう。
ちょっとお願いあるんだけどいいかなあ。

んー。

んんー。

なんか用ー?
アタシ今日はゴロゴロするって決めてるんですけどー?
キャリーにいられらるのは、ごまかライかうーちゃんで、まさか自分がキャリーに入れられる可能性があるかもしれないとか1ミリも思ったことない女、それがルナ様。
だから、はなの背後に口を開けたキャリーが見えてても全然平気。
のこのこ近づいてきて、

あっさり捕獲。

なにこれなんでアタシが入れられなきゃいけないの。
聞いてないんですけど!

お、捕まってるッス。

ぼくみてた。
あっというまにつかまってた。
るなちゃんちょうださかった。

↑屈辱。
車で1分の病院についたころには、すっかりしおれて静かになってたルナ様。
このまま検査もお利口にうけてくれと願いつつ、あとは先生にお願いして帰路についた。
お迎えはそれから7時間後。
5時代は混むので、1時間ずらしての6時代狙い。
でも、急患が入ったとかでバタバタしていた。
―ここからちょっとだけ【閲覧注意】トバしても全然読めます―
急患は、首つり状態になってしまった猫だった。
情報源は、横に座ってためっちゃ気のいいおばちゃんと、診察室から漏れ聞こえる院長の声。
家の中で飼われてた子が、何かに引っかかって首が挟まった状態になった。
それに人間が気づくのが遅れた結果、脳に酸素がいかなくなり低酸素状態に。
今は、低体温も引き起こして、ほぼ無反応だがまだ生きている、ということだった。
でも、やられた脳が回復するというのは、どうしても、むつかしい。
これね、わかるの。
何で首が挟まっちゃったのかははなにはわからないけど、うちも昔危なかった瞬間があったから。
今、うちは首輪をつけてないけど、昔はつけてたんだよね。
「可愛い」と思って。
しっかりした布地のやつを。
首輪メーカーさんには申し訳ないけど、アレ本当にやめたほうがいいです。
猫に首輪、マジ必要ない。
もし、迷子になったら困ると思うなら、マイクロチップを入れればいい。
それか、あのプラスチックの金具がついてて負荷がかかるとはずれる首輪に変えたほうがいい。
犬と違って、猫って縦に動くから、人間の予想の範疇をはるかにこえることなんてザラ。
家の中って、思ってるより突起や引っ掛けられるものがあって、首輪が引っ掛かって首つり状態なんて簡単に起こる。
首輪してなくたって、隙間に頭だけはまったとかあるのに、わざわざ危険指数増やすことない。
全然知らない子だけど、何とか回復してたらいいなと思う。
―【閲覧注意】終わり。-
ずっと奥の方からヒンヒン鳴いてるルナ様の声が聞こえてた。
ライライのことがあったので、さすがに身構えてたはな。
先生からのジャッジは、
「異常なし」
マジでビビった。
ルナ様すげえ。
体重はもちろん3kgのまま。
きみの姉ちゃんはすでにジョーカー3枚引いてますけど、君は最強か何かですか。
センターに送ってある血液検査の結果だけは2週間後にしかでないものの、病院でできる血液検査もレントゲンも問題なし。
1番心配された超音波は、心筋症のライライの心臓の厚みが10.6mm、ルナ様3.6mm。
超正常。
それでも加齢による機能の低下は見られるとは言われたが、年相応な分はしょうがない。
むしろ、それしか問題がないなら万々歳。
はなはここで初めて正常な状態の心臓を見た。
ご帰宅後。

ご立腹ルナ様。
視線は凍るように冷たい。

油断してた自分を、それを捕獲したはなを、許せない状態。
半分はお前のせいじゃねえかよとか禁句。
もちろん思ってるけど禁句。

ごまたん、ちょっとフォロー入れてよ。
ルナ様ものすごく怒っちゃってるの。

ここクッサ!
火に油やめろ。
でも、すごいじゃんルナ様。
若い若いと思ってたけど、体の中も若かったんだねぇ。
よっ、健康優良児!
この、ぴちぴちギャル!

得意気。

でも、ハゲ仲間。
白黒境のちょうどいいとこ剃られとる。
A ルナ様。
年に1度の予防接種と、生後8カ月でやった避妊手術。
通院経験はわずかにそれだけ。
風邪もひかない。
下痢もしない。
怪我するようなまぬけでもない。
健康体代表ルナ様。
今回、同腹姉妹のライライに心筋症が見つかったので、人生初の日帰り検査入院を体験することになった。
心筋症の理由が遺伝であると確定しているわけではないけれど、そういう説があるのも事実。
実際、心筋症で亡くなったももんちの同腹兄弟のうーは、同じように心筋症を持っていた。
できるだけ早くに検査して、状態を知っておくのはけして悪いことではない。
内容は心筋症組のライライやうーがしてるのと同じ、超音波のエコー検査とレントゲン撮影。
これで心臓の状態をチェックする。
ただ、人生で1度も、健康診断どころか何かの検査すらしたことないルナ様。
あまりにもカルテにデータがないので、ついでに血液検査も追加。
もしそこで何か引っかかれば、勝手に検査を追加して調べてくださいとお願いした。
うちの先生、わりとおおらかに対応してくれるタイプ。
それに、若く見えても、ルナ様だって今年12歳。
十分ご高齢だ。
実は見えないところに不調のひとつふたつあってもおかしくないだろう。
そう考えれば、これはいい機会かもしれない。
ルナ様は怒るだろうが、我慢していただこうと思っている。
朝。
堂々とキャリーを持った状態で、いつもの場所で眠るルナ様を訪ねる。

ルナ様おはよう。
ちょっとお願いあるんだけどいいかなあ。

んー。

んんー。

なんか用ー?
アタシ今日はゴロゴロするって決めてるんですけどー?
キャリーにいられらるのは、ごまかライかうーちゃんで、まさか自分がキャリーに入れられる可能性があるかもしれないとか1ミリも思ったことない女、それがルナ様。
だから、はなの背後に口を開けたキャリーが見えてても全然平気。
のこのこ近づいてきて、

あっさり捕獲。

なにこれなんでアタシが入れられなきゃいけないの。
聞いてないんですけど!

お、捕まってるッス。

ぼくみてた。
あっというまにつかまってた。
るなちゃんちょうださかった。

↑屈辱。
車で1分の病院についたころには、すっかりしおれて静かになってたルナ様。
このまま検査もお利口にうけてくれと願いつつ、あとは先生にお願いして帰路についた。
お迎えはそれから7時間後。
5時代は混むので、1時間ずらしての6時代狙い。
でも、急患が入ったとかでバタバタしていた。
―ここからちょっとだけ【閲覧注意】トバしても全然読めます―
急患は、首つり状態になってしまった猫だった。
情報源は、横に座ってためっちゃ気のいいおばちゃんと、診察室から漏れ聞こえる院長の声。
家の中で飼われてた子が、何かに引っかかって首が挟まった状態になった。
それに人間が気づくのが遅れた結果、脳に酸素がいかなくなり低酸素状態に。
今は、低体温も引き起こして、ほぼ無反応だがまだ生きている、ということだった。
でも、やられた脳が回復するというのは、どうしても、むつかしい。
これね、わかるの。
何で首が挟まっちゃったのかははなにはわからないけど、うちも昔危なかった瞬間があったから。
今、うちは首輪をつけてないけど、昔はつけてたんだよね。
「可愛い」と思って。
しっかりした布地のやつを。
首輪メーカーさんには申し訳ないけど、アレ本当にやめたほうがいいです。
猫に首輪、マジ必要ない。
もし、迷子になったら困ると思うなら、マイクロチップを入れればいい。
それか、あのプラスチックの金具がついてて負荷がかかるとはずれる首輪に変えたほうがいい。
犬と違って、猫って縦に動くから、人間の予想の範疇をはるかにこえることなんてザラ。
家の中って、思ってるより突起や引っ掛けられるものがあって、首輪が引っ掛かって首つり状態なんて簡単に起こる。
首輪してなくたって、隙間に頭だけはまったとかあるのに、わざわざ危険指数増やすことない。
全然知らない子だけど、何とか回復してたらいいなと思う。
―【閲覧注意】終わり。-
ずっと奥の方からヒンヒン鳴いてるルナ様の声が聞こえてた。
ライライのことがあったので、さすがに身構えてたはな。
先生からのジャッジは、
「異常なし」
マジでビビった。
ルナ様すげえ。
体重はもちろん3kgのまま。
きみの姉ちゃんはすでにジョーカー3枚引いてますけど、君は最強か何かですか。
センターに送ってある血液検査の結果だけは2週間後にしかでないものの、病院でできる血液検査もレントゲンも問題なし。
1番心配された超音波は、心筋症のライライの心臓の厚みが10.6mm、ルナ様3.6mm。
超正常。
それでも加齢による機能の低下は見られるとは言われたが、年相応な分はしょうがない。
むしろ、それしか問題がないなら万々歳。
はなはここで初めて正常な状態の心臓を見た。
ご帰宅後。

ご立腹ルナ様。
視線は凍るように冷たい。

油断してた自分を、それを捕獲したはなを、許せない状態。
半分はお前のせいじゃねえかよとか禁句。
もちろん思ってるけど禁句。

ごまたん、ちょっとフォロー入れてよ。
ルナ様ものすごく怒っちゃってるの。

ここクッサ!
火に油やめろ。
でも、すごいじゃんルナ様。
若い若いと思ってたけど、体の中も若かったんだねぇ。
よっ、健康優良児!
この、ぴちぴちギャル!

得意気。

でも、ハゲ仲間。
白黒境のちょうどいいとこ剃られとる。
コメント
コメント一覧 (2)
氷の瞳のルナ様に怒りの強さが解ります。
でも、何もなくて本当に良かった。
見た目も若いけど、中身も若かったのね〜ルナ様。
油断してたわ、屈辱は受けるわ、しおれるわ、火に油を注がれるわ、散々だったけど(笑)無事、健康優良児♪
さすが私の推しメンNo.2(笑)
No.1は貴女を大好きな、でも、屈辱を与えたあの灰色坊やだなんて今日は黙っておくね(笑)
それにしても、病院で治療受けてた猫ちゃん心配だね(;_;)
うちはさくらが脱走常習犯だから名前、住所、電話番号を書いた首輪(お守り付き)をしてるけど、あの負荷がかかると外れるタイプにはしてる(^.^)
一度シャンプーしたあと首輪ない状態で脱走された事あって不安で心配で仕方なかったから(ToT)
だって、一旦脱走すると長くて1週間位平気で帰ってこないからあのおデブちゃん(;_;)