この2週間、たくさんのコメントを頂きました。


まぁさん
ポン子さん
ちーといさん
エイトニャンさん
じゃんちゃさん
みみこさん
えだまめさん
ゆりさん
まこりんさん
なーさん
くまさん
うるるさん
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ことりさん
黒猫さん
虎太郎さん
ひなポプさん
かしわぐまさん
ちゃこさん
トラハルさん
泉さん
はるサン


返事は返せませんでいたが、全部ちゃんと読んでいました。
思うことはたくさんあって涙が枯れることはまだ当分無理そうですが、こっちゃんがこんなにもたくさんのひとに愛されてたこと、それだけで救われる部分があるのも確かです。
ねこもり家を代表してお礼を言わせて下さい。
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こっちゃんを好きでいてくれて、ありがとうございました。
                   はな。


<本編>
この週末。
レンタル捕獲器を返却し、こっちゃんを見つけてくれた方のところへ菓子折りを持ってお礼に行った。


発見者の方はものすごくいい方だった。
雨に打たれるこっちゃんがかわいそうで放っておけなかっただけ、お礼なんて必要ないと言われていた。
でも、あなたに見つけてもらえなかったら、はなは生きているのか死んでいるのかわからないままのこっちゃんをずっと探し続け、最期の弔いさえもしてやれないままだった。
それは、感謝してもしきれない。
ありがとうございましたと気持ちを伝え、頭を下げてきた。


帰宅して、これでもうやるべきことがないのに気づく。
完全な日常のリスタート。
もう、こっちゃんを捜索していた面影は家の中にはない。


業者に3000枚単位で頼んでいたチラシは、有料キャンセルで廃棄してもらった。
家の残ったチラシの残りもゴミに出した。
毎晩まーちゃんが捜索時にまいていた、カリカリを粉末にした粉も、音を出す用の小袋入りドライフードも、処分。
出しっぱなしだった道具も、軒並み片付けた。


これからはまた、いつも通りの日々だ。
まーちゃんは仕事に行き、はなはたまに家事をしながら猫と遊ぶ。
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違うのは、こっちゃんがいないことだけ。
それに慣れるには、まだ少し、時間が必要。


5月8日、日曜日。
気づいたのは、まーちゃんが町内の清掃から帰宅してから。
キッチン横の吐き出し窓が、10cm開いていた。
鍵を閉め忘れたらしいまーちゃん、慌てて家じゅう確認するとこっちゃんだけがどうしても見つからない。
“脱走”
そこから、捜索の日々が始まった。


日曜の夜から降り出した雨は、3日間降り続いた。
雨のせいで、こっちゃんどころか野良の子1匹見かけない。
とりあえず、警察、保健所、清掃局に連絡し、1匹の子猫の遺体を確認した。


5月12日、木曜日。
早朝捜索に出ていたはなが、こっちゃんらしき茶トラを発見する。
後日、これはこっちゃんではなかったことが判明するが、この時は生きてたことが確認できたと思ってしまった。
そして、捜索を家の周りに集中させる方針を決めた。
脱走後、こんなにほっとした日はなかった。


5月13日、金曜日。
昨日レンタル予約していた捕獲器を取りに行ってきた。
近くにいるのなら、においのたつものを仕込んで捕獲器で待とうと思った。
まーちゃんは、雨が終わってからずっと続けているドライフードの粉末まき捜索をずっと続けていたので、その粉末で家から放射状にルートを作るように変更。
においを辿ると帰宅できるイメージで捜索することになった。


捕獲器は優秀だった。
初日こそ空振りしたものの、餌を焼き魚や空揚げに変えると連日ヒット。
そして、


5月16日、月曜日。
早朝のぞいた捕獲器の中に、こっちゃんによく似た茶トラが捕まっているのを見て、状況は一変する。
12日はなが見たのはこっちゃんではなかった。
こっちゃんは、脱走から1週間1度も目撃されていなかった。
慌てて捜索の方針を変える。
今までの捜索範囲、半径200mプラス放射状の道路だったのを、半径1kmに広げる。
そのためにチラシ作成。
フリーソフトで原案を作り、自分でもプリンターで刷りながら、らちがあかんと印刷業者にも依頼。


5月17日、火曜日。
ポスティング開始。
捕獲器2台目を購入決定。


5月18日、水曜日。
ネットでもチラシ拡散開始。


5月19日、木曜日。
早朝6時半過ぎ。
はなの携帯が鳴った。
チラシを見たという人からだった。
こっちゃんのチラシは、ネット用はメアドだが地元配布用ははなの携帯番号を載せてある。
その電話がこの時間に鳴ったということ。
出る前に、予感があった。
「このチラシの猫の遺体を預かっている。間違いないと思う」
きた、と思った。


それは、はなの家から300mも離れてないおうちの方からで。
一昨日の夜(17日火曜日の夜のこと)、家の近くの道で雨に打たれて倒れている茶トラ猫を見つけ、かわいそうだったので保護して今日火葬場に連れて行くところだった、という電話だった。
慌ててそこのお宅に伺うと、この10日間探して探して会いたかったこっちゃんが、段ボールの中で静かに眠っていた。
痩せた体は、外傷もなく綺麗だった。


そのおうちの場所は、まーちゃんがその日出勤前の朝4時からポスティグしていったところで。
どこまで配るか迷って入れた最後の1列だった。


5月20日、金曜日。
最期の別れを言いにミドリちゃん来訪。
ゆっくり時間をとった後、こっちゃんを火葬場へ連れていく。
この日、こっちゃんと最期のお別れを、した。


これは、人災だったとはなは思う。
まーちゃんがきっかけを作り、はなが判断ミスをした。
こっちゃんをお外大好きに育ててしまったことにも問題があったのかもしれない。
辿ろうと思えば原因なんてどこまでも辿れるものだが、それでもミスがあったのは事実。


当たり前だが、まーちゃんは自分を責めている。
はなだって、後悔と懺悔が止まらない。
毎朝、電話が鳴ってこっちゃんの死を告げられる夢を見て目が覚める。
罪悪感を感じると、人はとてつもなく弱くなる。


でも、考える。
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こっちゃんの生きた人生は、果たして不幸だったのかなと。


トータル13年と3カ月。
最後の10日は、寂しくてお腹すいてつらかったかもしれない。
でも、それまでは幸せだったと思ったらだめだろうか。
まーちゃんもはなも、取り返しのつかないミスをした。
でも、そこ以外は認めたいと思ったらだめだろうか。


女の子大好きだったこっちゃん。
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ルナ様と。
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ライライと。
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ふたりと。
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れんね嬢と。
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おばさんと。


残念ながら、
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グッ。
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バシ。
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ギャー。


やられ役はよく似合うけども。


みんなと仲良しで。
いつもご機嫌で。
まーちゃんのこと嫌いだけど半年に1回くらいは甘えたい日もあって。
初代営業部長で。
シッコテロは最後まで現役で。
可愛くて。
まふまふで。
大好きで。
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こっちゃんがいてくれてよかったと思ったら、だめだろうか。


こっちゃん発見後、チラシを見たと何人か情報をくれた人がいた。
「遺体で見つかった」ことと「教えてくれたことに対する感謝」を伝え、一応こっちゃんらしき猫を見た場所を聞いてみた。
びっくりするほど多岐に渡っていた。
家から20mの情報もあれば、西方向へ1km近くだったり、遺体発見場所の近くの東400mの公園だったり。
これを先に知った未来があったとして、どう捜索しただろうと考えてみたけど、答えは出なかった。


最期の瞬間、こっちゃんは何を思ったんだろう。
おうちに帰りたいと思っただろうか。
苦しかったか、痛かったか、つらかったか。
事故だったのか、餓死だったのか、毒でも飲んだのか。
それらを知る手段は何もないけれど、もうそれらがこっちゃんを苦しめることもないのも確か。


はなとまーちゃんは、これからこのミスを背負って生きていく。
いつか向こうの世界で再会できたら、目一杯謝りたいと思う。


でも。
思い出すこっちゃんの姿は、最期の10日間ではなくてそれまでの13年間がいい。
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脱走させて、見つけられなくて、ひとりで逝かせて、ごめん。
ぴっくんとももんちとライライと一緒に、そっちの世界で少しだけ待ってて。


こっちゃん大好きよ。
愛してる。
こっちゃんがいてくれて、はなもまーちゃんも幸せだった。
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また、会おうね。