まーちゃんがアイスを食べている。

冬に現れるビエネッタさん。
見つけると大量買いするはなのせいで只今冷凍庫はビエネッタ一色。
晩飯のおかずはなくともビエネッタを買い占める。


その下で、

じー。

なにそれなにそれ。
いいにおいいいにおい。
ぼくもそれ食べる!


荒ぶるごまたん。


只今絶賛回復中。



おいしそうね。

いいにおいね。

ボク食べれるからちょうだいね。


ちょっとずつ近づくの禁止。



だってそれ食べたい。

それ絶対食べたい。

カガヤク瞳。

ボクにもちょうだい!

キラメク瞳。


復活した食いしん坊VS理性を盾にするまーちゃんのゆるくまったりした真剣勝負。
根負けしたのはやっぱりまーちゃん。
「ほんの少しだけだよ」と、チョコがついてない部分をのせた指を差し出す。

・・・おいし。


舌の上にのったバニラの味を、大事そうに堪能するごまたん。
小さじ半分にも満たない量でも、溶けてしまうアイスでも、今のごまはきっと吐いてしまうけれど。
おいしかった体験はごまたんの生きる糧になるかもしれない。


だから、ほんの少しだけおすそわけ。


おいしかったならよかった。
じゃあ、あとはまーちゃんの分ね。
みんなには、ないしょだよ。

なんてうまくいくはずもなく。


囲まれたまーちゃんが立って食べるところまでが日常。
もちろんごまも「もっとよこせ」と誰よりアピール。


猫との生活の内情は、思ってたより現実で、考えてたよりも現実で切ない。